ハーブティーの種類と効果|おいしく飲んで心と身体をいたわろう
ハーブティーは穏やかな香りや味わいでリラックスタイムにぴったりの飲み物です。また健康や美容にも良く、カフェインが含まれないことから幅広い年代の方や妊娠中の方も安心して飲める印象があります。一方で全てのハーブティーがカフェインレスというわけではなく注意が必要なことも。今回のコラムでは代表的なハーブティーの種類とその効果についてご紹介します。
ハーブティーとは
ハーブティーは植物の葉、茎、花、実などを使う自然の恵みを最大限に活用した飲み物です。ハーブはヨーロッパでは古くから薬として身近な存在でした。イタリアには今でもハーブ専門の薬局があり、ちょっとした不調などはハーブ薬局で処方されるハーブを飲んで対応する人も多いそう。このハーブの持つよい成分を手軽に取り入れられるのがハーブティーです。ハーブティーには乾燥したドライハーブを使うものと生のフレッシュハーブを使うものがあり、どちらの場合も新鮮なよい材料を使うことが、ハーブティーをおいしく飲むためのポイントです。
代表的なハーブティーとその効果
ここではたくさんあるハーブティーの中から代表的なものをピックアップして、その特徴や効果、注意点などをご紹介します。
★エキナセア:免疫力強化
エキナセアティーはくせがなくさわやかで香ばしい味わいです。免疫システムの強化に効き目があるので、特に季節の変わり目や体調管理が難しい時期に重宝します。抗炎症作用もあり体内の炎症を抑え抵抗力を高めることから、風邪の予防や症状の緩和に役立ちます。
効果が強いため飲み過ぎには注意しましょう。妊娠中、授乳中、キク科アレルギーの方は医師と相談のうえ飲用してください。
★エルダーフラワー:発汗、利尿、抗アレルギー
エルダーフラワーティーはマスカットに似た繊細な香りと風味が特徴です。古くから民間療法などでも万能薬として使われてきたハーブで、風邪やインフルエンザの症状緩和に効果があるとされています。抗アレルギー作用により花粉症による目やのどの症状も軽くする効果が期待できます。
★カモミール:リラックス、消炎、鎮痛、鎮静
カモミールティーはやわらかなリンゴのような香りがあり、その穏やかな香りはストレスを軽減しリラックス効果があります。寝る前の一杯のカモミールティーで質の高い睡眠が期待できます。神経痛やリウマチ、婦人病など、ヨーロッパでは古くからさまざまな治療に使われてきているように、消炎、鎮痛、鎮静作用など幅広い効果があり、最も親しまれているハーブの一種と言えます。
妊娠中(特に初期)の方、キク科アレルギーの方は飲用を避けてください。
★ジンジャー:血行促進、消化促進
ジンジャー(生姜)は日本でも古くから民間薬として親しまれてきました。ジンジャーティーには体を温める効果があり、冷え性の改善や血行促進に効果があります。最近人気となっている基礎体温を上げることで健康な身体をめざす“温活”にもぴったりです。消化を助け、吐き気や乗り物酔いにも効果があります。
★セージ:抗炎症、抗菌
セージは古くから薬用植物として利用されてきました。抗炎症作用がありのどの痛みや咳を和らげるので、のどのトラブルの時には温かくして飲むのがおすすめです。乾燥させると独特の香りや苦みが強くなるため、他のハーブと合わせたブレンドティーにすると飲みやすくなります。セージは料理にもよく使われるハーブで、セージの持つ独特の香りと抗菌作用から特に肉料理との相性が良いとされます。
妊娠中、授乳中の方は飲用を避けてください。またてんかんを誘発する可能性があります。
★ハイビスカス:利尿作用、疲労回復
ハイビスカスティーは鮮やかな赤色と酸味が特徴で、ビタミンCが豊富なことから風邪や肌荒れを防ぐ効果があります。利尿作用により二日酔いやむくみの気になる時にもおすすめです。また豊富に含まれるクエン酸が疲労回復を早めます。ハイビスカスティーのきれいなルビー色は見ているだけでも元気になれそうです。
★フェンネル:消化促進
フェンネル(ウイキョウ)ティーは甘い香りが特徴で、消化促進や腹部の張りを和らげる効果があります。インド料理屋さんのレジ横にフェンネルシードと氷砂糖が置かれているのをよく見かけますが、それも食後のお口直しを兼ねた消化促進のための習慣です。スパイスとしても魚料理やパン、カレーなど様々な料理に使われ、また効果も利尿作用やホルモン様作用など幅広くあります。
妊娠中、婦人科系疾患のある方は多用を避け、小さいお子さんは飲用を避けてください。
★ペパーミント:消化促進、リフレッシュ
ペパーミントは爽やかな香りと清涼感が特徴的なハーブです。ペパーミントティーは消化を助け胃腸の不快感を和らげます。頭痛やめまいの緩和にも効果があるとされています。リフレッシュ効果も高く、集中力を高めて脳を活性化させます。
妊娠中、授乳中は多用に注意し、小さいお子さんは飲用を避けてください。
★ラベンダー:鎮静、抗炎症
ラベンダーは甘くさわやかな香りと可憐な花が人気です。ラベンダーティーはストレス軽減や睡眠の質向上が期待できるので、忙しい毎日をおくる私たちの強い味方になってくれる存在です。ラベンダーにはその香りを嗅ぐだけでもリラックス効果があり、就寝前にラベンダーティーを飲むことで深い睡眠へと促します。抗炎症作用もあり心身のバランスを整えるのに役立ちます。
妊娠中の多用は避けてください。
★リコリス:抗炎症、抗ウイルス、抗アレルギー
リコリスは和名を甘草(カンゾウ)といい強い甘味を持ち、日本でも長い間使われてきたハーブです。のどの炎症を和らげたり胃腸の調子を整えたりする作用があり、他にも免疫力のアップや肝臓の解毒作用を助けるなど幅広い効果が期待できます。甘みの強いハーブなので他のハーブとブレンドして飲むのがおすすめです。
長期、多量摂取は禁忌です。また高血圧、腎臓病を持つ方は飲用を避けてください。
★ルイボス:抗酸化、アンチエイジング
ルイボスは南アフリカ原産のハーブで、現地では古くから健康茶として飲まれてきました。ルイボスティーにはやわらかな甘みとさわやかな酸味が感じられ、抗酸化作用が高くアンチエイジング効果が期待できます。カフェインを含まないため就寝前でも安心して飲むことができます。
★レモングラス:消化促進、殺菌
レモングラスはレモンに似たさわやかな柑橘系の香りが特徴で、消化促進や殺菌効果があります。食後や胃もたれの時に飲めば胃腸の働きを助け、殺菌効果により腹痛や発熱を緩和します。さわやかな香りはストレス軽減や気分転換にも効果的です。
妊娠中の飲用は避けてください。
★レモンバーム:鎮静、鎮痛、消化促進
レモンバームティーはレモンの香りはしますが、酸味はなく甘みが感じられるお茶です。鎮静作用があるので気分を落ち着かせたり、イライラを鎮めたりします。消化促進作用もあるので、食事と一緒に楽しむのもおすすめです。
★ローズヒップ:美肌、アンチエイジング
ローズヒップティーはフルーティーで酸味とほのかな甘みがあります。ビタミンCが豊富で美肌をサポートしてくれるスーパードリンクです。ビタミンCは乾燥肌や敏感肌を改善するうえにコラーゲン生成を促し肌の弾力性を高めます。リコピンが含まれるため抗酸化作用によるアンチエイジング効果も期待できます。ビタミンCはよく知られているように風邪の予防にも効果的です。
ハーブティーは体質や体調によって反応が異なる場合があるため、新しいハーブティーを試す際は少量から始め、体の反応を見ながら摂取量を調整することをおすすめします。単体ではカフェインレスのハーブでも、紅茶などカフェインの含まれるお茶とブレンドされていることがあるのでご注意ください。特に妊娠中や授乳中、また薬を服用している場合は、飲む前に医師や専門家に相談することをおすすめします。
ハーブティーのいれ方
温度と抽出時間
ハーブの種類によって最適な湯の温度と抽出時間は異なりますが、あらかじめ温めたティーポットに80~90℃の熱湯を注ぎ、3~5分程度蒸らすのが一般的です。ただし実や根を使ったハーブは抽出に時間がかかるため、5~7分程度と長めに蒸らすとよいでしょう。
器具の選び方
ティーポットはハーブティーの色や葉の広がる様子が見えるガラス製のティーポットがおすすめです。ガラス製ならハーブティーの成分とポットの材質が反応することなく安心です。
ストレーナー付きカップは1人分のハーブティーをいれるのにたいへん便利ですが、ハーブの葉が十分広がるようある程度の深さのあるものを選びましょう。
マックマーおすすめアイテム
その1:ジェイプッシュ
「ジェイプッシュ」ならハーブの葉や色の様子を楽しみながら、ワンプッシュでハーブティーをいれることができます。
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その2:ティーフリー&ティーゴー
ハーブティー愛好家の方にも人気の「ティーフリー&ティーゴー」はストレーナー付きのティーボトル。メッシュの細かさには自信があります。お出かけ先でもお湯さえあればハーブティーが楽しめるのはうれしいですね。
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その3:ドコデモ茶こし
ハーブティーで幸福お茶時間をより豊かに
ハーブティーはおいしく飲みながら心と身体をいたわることのできる自然からの贈り物です。毎日の生活にハーブティーを取り入れることで、心身のバランスを整えてより豊かな時間が過ごせそうですね。